しばらく前から灯台に興味が出てきて、灯台の本を探して調べたり、海図について調べたりしています。
大きなレンズを見るのが好きなレンズフェチとか、灯台を巡るのが好きな灯台お遍路とか、鉄道オタクのように灯台が好きな人にも、好きなポイントがあるようです。
私はいまのところ、
・灯台の造形
・灯台が立っている地形
・灯台の切ない感じ
が好きです。
灯台の本をいろいろと手に取っていますがどうもシックリこない。
と思っていたのですが、とてもいい本を発見したので紹介したいと思います。
デザインがいいです!
まず、全体を通してブックデザインがいいです。
クワズイモデザインルームの川上夏子さんだとクレジットされていました。
ありがとうございます、デザイン好みです。
全面シルエットの見出しとか
なんとなく灯台っぽいフォントとか
灯台の灯りに模した『場所/県/よみかた』表記とか
灯台って読み方が分からない場合が多いので、
いつも灯りを頼りにしています。
毎ページ、自分で配置しちゃってるのか、
若干まばらになっているのが気になるところではありますが
手作りというか手触り感が見えて愛おしいです。
構成がいいです!
そこまで灯台に詳しくなっていないし、灯台の本を読んだりしているけど、
もうすっかり忘れていることも多々あります。
そんな人でも大丈夫、
じんわりと灯台情報や豆知識、行き方や楽しみ方が織り込まれ
無理なく取り込まれていく感じがします。
灯台のことそっちのけで、灯台にたどり着くまでの話や周辺情報、
灯台を造った人の話などがされたりするが、
灯台のことを知って欲しいという思いが伝わってくる。
これは、灯台にとても詳しい旅行ガイドさんの話を聞きながら
ふんふん、へー、なるほどー。
と、頷きながら灯台をまわっているような本なのだなと感じました。
他の灯台の本と違って、とても分かりやすい。
例えば、紹介している灯台の目次マップですが、
地図から線を引いて名前とページ数が書いてあります。
これしか見せないと当たり前のように思えますが、普通の灯台本はこうなっていない。
数字と灯台のアイコンのみが地図上に配置してあったりして、場所がよく分からない。
数字を元に欄外にある情報を探す感じが多いので不便だなと感じていた。
他にも、灯台をセレクションした指標(『明治期の灯台』や『恋する灯台』『のぼれる灯台』など)が
いくつかあるのですが、アイコンで該当する場合に表示していたり
駐車場の有無や、灯台の光のパターン(海図など公式な書き方ですぐにピンと来ないけど)など、
知りたい情報が分かりやすく明記されている。
常に手の届く本棚に置いておきたい本なのです。
日本三百灯台
『灯台に恋したらどうだい?』という本を書いていらっしゃって、
ダジャレにちょっと抵抗があって手が伸びないなと思っていました。
しかし、BSの番組で『ごほうび温泉』という謎番組に出ているのを拝見して、
楽器の保全の仕事をしながら、年々壊されていく灯台を守るために活動しているという思いが分かりました。
今回、『愛しの灯台100』という他でセレクションされていない灯台も取り上げて100基を載せているのですが、
深田久弥がセレクトした日本百名山を発展させた日本三百名山のように、
『日本三百灯台』をセレクトして本にまとめて欲しいなと思いました。(上下巻になるのかなぁ)