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歩車分離方式の意外なメリット

歩車分離方式の意外なメリット

最近、交差点の信号が、
車両と歩行者を別にした歩車分離方式に置き換わっていき
この変更って、誰も幸せになってない気がするのだけどと思っていました。

■ デメリット1 : ループの増加

従来
X軸の車両と歩行者 → Y軸の車両と歩行者 →
と2つのターンがループしていた。

新規
X軸の車両 → Y軸の車両 → 歩行者 →
の3つのターンがループする。

今までは、切り替わりが発生すると次に順番が回ってきていたのだが、
自分の順番が次とは限らなくなり、1手遅くなる。
それぞれが、3分の持ち時間としたら、
3分後に回ってきていた順番が、6分後にまで延長になるということ。

■ デメリット2 : 歩行者の時間短縮

歩行者のターンは車両と違って短い。

今まで、車両と同じターンなので潤沢に時間があり
焦らずに渡ることが出来たと思う。
例えば、3分あった歩行者が渡れるターンが30秒と短くなる。
お年寄りなど、早く渡れない人は大変だ。

ちょっと離れた場所から、青信号だ!
と少し走って渡るということが出来なくなる。。

■ デメリット3 : 歩行者の押しボタン

歩行者分離方式になると、歩行者は押しボタン方式に変わる場合もある。
この押しボタン方式は、歩行者にとってちょっとストレス。

信号に到着して待ち状態にならないと歩行者のターンがループに組み込まれない。
もっと遠くから押しボタンを押させて欲しい。

改善する方法はいくつか思いつく。

改善1:
信号から30m以内に人を関知すると歩行者ターンを自動に入れる。

改善2:
ボタンを押しても歩行者のターンが来るのは一番最後ということが多い。
3ターンの規定の場所に歩行者ターンを入れるのではなく
X軸車両とY軸車両の間のどちらでもターンを入れることができると、
歩行者はボタンを押してから次に必ずターンが回ってくるのでありがたい。

改善3:
通学路とか住宅街では、歩行者側が常に青信号になっていて、
センサーで車を感知すると車側が青になる社会実験をしている場所がある。
これは、住宅街を抜け道だと考えてすごいスピードで駆け抜けていく車を排除するにも効果が見込めるかも

■ デメリット4 : うっかりスタート

今までのXYターン方式が影響して、
Y軸が赤に変化したからとX軸が見切りでスタートするということが発生する。

信号にも大きく歩行者分離方式と掲示しているのは
そういうことを防ごうとしているのだろうけど、歩行者がひかれないようにしてもらいたい。

■ デメリット5 : 視覚障害者への配慮不足

信濃毎日新聞に視覚障害者が電車にはねられたという記事が載っていた。

視覚障害者は、車が走っている音も方向を判断する指標にしているらしい。
車が走っている軸は歩行者も青と考え、歩車分離方式でも渡ってしまう可能性がないともいえない。
歩行者が青信号の時に音が鳴るものもあるが
そもそも音が鳴る信号なのかそうでないのか分からないこともある

歩車分離方式の信号に切り替えるなら、視覚障害者に配慮した信号でないと危険だ。

□ メリット!?

こういう感じで、歩車分離方式には反対派だったのだけれど、
大きなメリットが生まれていることに気付いた。

長野県松本市では、通称『松本走り』と言われる
他ではあまり見られない独自の運転がある。

・本線の車の流れを止めてまで支線から合流
・信号が赤になってから1,2秒は青だと思っている
・交差点で青になると直進よりも対面の右折車が先に曲がる
・踏切でちゃんと一旦停止している車は半分ぐらい

その中で、『交差点での対面の右折曲がり』が
歩車分離方式であれば少なくなる気がします。

よく観察してみると、右折の車は、直進よりも速く曲がるために
交差している信号が黄色から赤に変わりそうになると、
ジワジワとフライングして出てきている。
(『信号が赤になって1,2秒は青』のルールと被っているので、さらに危険。)

で、このフライング右折車が少なくなっているのではないかと感じる。
フライングするには確実に次が自分のターンになることが前提なので
歩車分離方式は、次のターンがどこか把握できずにフライングが出来なくなっているはず。

これは松本の特殊なメリットですが、
一般的には歩車分離方式のメリットとして
右左折する車両と歩行者がぶつかったり、歩行者待ちで渋滞を解消するということが目的のよう。

視覚障害者のデメリットを考えても本当に必要だったのかは疑問を感じる。
車優先の感覚を改めて、よりよい信号ができないものか。

2017/07/30